金絹に一匹の ~ 蛙 ~ いまにも 飛びそうな 躍動感・・・竹内栖鳳 画伯が昭和10年頃描いた作品。画面の面積に僅か10%位の「蛙」。私でしたら背景に水草や渓流の景色とか沢山画面に描いたと思いますが、何も描かずに存在感抜群です。絵を極めた画伯の境地が感じられます。この作品は桐の色紙箱に入っていました。桐の板の表側には描いた絵の画題、そして裏側に「栖鳳」とサインがあります。美術用語では(共箱に 画題・落款(らっかん) 印)と言います。栖鳳画伯は、昭和13年には第一回の文化勲章を受章されています。画廊主は、サインは勿論見ますが、墨の色や筆のタッチや スピード感などをみて真贋の判断を行います。また朱色の印を画集と合わせることも・・・当時画塾の代表になるなど活躍されている画伯が使用した墨はとても深みのある発色で素晴らしい!