一度見たら記憶に残る、味わい深い墨の筆致。雄大でふくよかな鯉は画面から元気よく飛び出そうです。川端龍子画伯作 松鯉図画伯は和歌山に生まれ当初は油彩画家。ボストン美術館で平治物語絵巻をみて感銘を受ける。その後日本画家として日本美術院を中心に活躍。昭和34年に文化勲章を受章する。描きたいものを描きその雄大な画風は ☆ 会場芸術 ☆ と呼ばれた。亡くなる直前に描いた池上本門寺の天井画は観るものを圧倒する筆致です。この作品 鯉の下側になにかザラザラとした模様・汚れ・タッチ・・・画伯の作品でよく見られる ☆ テクニック ☆。あらかじめ絹地の裏側から金箔や銀箔を施し、画面の裏から~ほのかな光~を注ぐ画風と思われます。