掛け軸の裏には何枚の紙が貼られているのでしょうか?普段考えた事がないと思いますが・・・殆どは、3枚~4枚の紙が貼られています。それぞれの紙には、厚みや強度など特長があります。肌裏紙: 絵を描いている本紙(紙や絹)に直接貼り、本紙の状態を整える。増し裏紙: 2枚目に貼る紙で、掛け軸のバランスを整えるのに非常に重要な紙。表具に用いる紙や布はそれぞれ厚みやかたさなど癖があり、それを均等になるように調整を行う紙です。たとえば厚い布には薄い増し裏紙、薄い布には厚い増し裏紙を貼って、二つの布のバランスが同じなるように、職人さんの長年の勘で数多くの紙の中から選び裏打ちを行ないます。総裏紙: 最後の仕上げの作業で使用する掛け軸全体をまとめる紙です。掛け軸の裏を良く見ると、5~6枚に分かれて継がれて(喰い裂き継ぎ)使用されています。★ ★ 話が専門的でわかり難い可能性がありますので ★ ★要約しますと、掛け軸の裏には陰で支える紙達が何人もいます。さらに、最大のポイントは、軸装が痛んでよれよれになった時に、最後の総裏紙を水でぬらして めくり、もう一度総裏紙を付け換えると軸は新品のようになります。掛け軸はリフォームが出来るのです。ご自宅にある、思い出のある軸装が甦りますよ ♪ ♪ ♪ ・・・・掛け軸の表側だけではなく、時には裏側も見て下さい。面白い事や職人の技が隠されております。とくなが美術は京都老舗表具店 ~京表具 表玄~ 表装を学びました。絵画の売買だけではなく、掛け軸や額装などに関するご相談や質問を承ります。専門的なアドバイスもさせて頂きますので、お気軽にご連絡ください。