福田平八郎 画伯 作『紅梅』明治25年、大分で生まれる。 その後、京都市立美術工芸学校に入学。帝展などで活躍し昭和36年に文化勲章を受章する。 花鳥画や自然がみせる一瞬の輝きを、画伯独自の感性で、他の画家が表現できない独創性ある画世界を生み出した。この作品は、比較的小さな短冊に描かれていますが、画面から広がる世界に紅梅が自然の光を浴びて、綺麗に花開いています。表装は、以前 京都 表玄 にて制作された軸装で、白い絹地に金砂子を波のように流して台紙を造り、その上に短冊を載せて、主役の紅梅を華やかに演出しています。最近は床の間がある家が少なくなってきましたが、細長い軸装は床の間以外でも展示は出来ます。伝統的な京表具の香りがしますね。良くみると表装の両サイドに金のあしらいが・・・♪縦に細長く使われているのは、金襴裂。薄水色の絹糸と金糸が奏でる風合いは、控えめでもほのかに光り、絵画を引き立てています。