若いアーティストのグループ展に招かれ作品を見に行ってきました。それぞれ感性豊かな絵画が並び楽しい展覧会で、会場に居た参加者と会話を交わしました。皆さん、大学の芸術学部の生徒で日々教授から指導を受けているとのこと、主催者から作品についての感想を求められコメントを行いました。◆私は作品を芸術的な視点では見ません。どうしたら作品の良さがお客様の心に響くのか?この絵がお金になるかどうか?購入後の展示イメージを膨らませてアピールポイントを見つけ出す、そのような画商感覚で今回拝見しました。◇売れる絵とは絵を購入されたお客様は作品をご自宅のリビング、床の間、家族の部屋に飾ります。アーティストはオリジナルの感覚で絵を描きますが、テーマを明確に決めてどのお客様に購入して欲しいか?(男性・女性・年齢層・壁面に似合か・毎日見て楽しい等)これをイメージして、この答えに当てはまる絵を描いて頂きたいと思います。◇では、売れる絵はどの様に書けばよいのか馬の絵「中畑艸人」画伯の絵、この絵に描かれている馬の数に注目してください。数えると(9頭)。親父ギャグのようですが、馬がきゅう・・・つまり「上手く行く」の縁起物の絵だから売れます。お客様が少し購入を考えている時に、毎日眺めて良い運気が来ますよ・・・珍しく9頭の馬が描かれていますのセールストークで絵が売れます。少女2名の絵「藤田嗣治」画伯。今もっとも売れる画家の一人で油彩画ですと3,000~5,000万円の絵で見つかれば直ぐに売れます。全国にこのモチーフを買いたいコレクターは何名もいます。(少女+子猫+パリ風景)鉄板のモチーフ。アクセントはやはり子猫。猫の絵は多くのコレクターが好むので皆さんが描くモチーフに必ず猫は入れるようお勧め致します。今回の展覧会の作品、キャンバスが歪んでいたり、絵が斜めに掛かっていたり、テーマがわからない額装へのこだわりがないなど、芸術論とは違うポイントをお話して「それは学校では教えてくれない」「とても参考になりました」などの感想を頂きました。画商が見る絵の方向性が皆さんの制作活動へ何か役に立つのではと嬉しくなりました。◆後日、参加者メンバーの作品展を訪れた際に綺麗なキャンバスで製作していたので思わず笑顔となりました。