ビジネス茶道でお会いした水上麻里子先生のお母様はアーティスト。大きな美術団体の二科会の会員で、東京都美術館で開催中の春季二科展に出品されているとお聞きしましたので伺いました。新緑が美しい上野公園を歩み美術館へ。マティス展など多くの展覧会開催で多くの美術ファンが訪れていました。◆永吉規公子先生◆福岡県生まれ。学生時代は法律家を目指され、書道・華道は師範。その後自宅にアトリエを設けられ独学で絵を描き始める。人との繋がりを大切に自由な発想と制限のない夢をキャンバスへ、観る者の心に響く絵を描いておられます。二科展で連続入賞を果たされ会員に推挙されるなど活躍に幅を広げられ作品の発表を続けています。美術商は展覧会へ伺った際に作品の展示場所が気になります。永吉先生の作品は壁面の真ん中に。二科会での功績と実績が窺えられます。茶道の先生の雰囲気から勝手に和風情緒の作品を想像していましたが、会場で目に飛び込んで来たのは全体をグレー調で画面内を龍が飛翔しているような大胆な作品でした。今回の出品作は「メッセージ」。二科展の過去出品作にはこの他「兆し」・「詩人のことば」などのタイトル作品があります。先生にお会い出来なかったので私なりの感想を申し上げると、グレー調ですが全く暗さを感じません。目に留まる画面下側の塊は生命感溢れ、私達へのコロナ禍からアフターへの明るい未来へメッセージなのでしょうか?画伯のこれまでの人生の一コマひとこまの出会い、経験、思考とが織りなす感性豊な美学が、キャンバスに躍動的に踊り独自の世界感が描かれているようでした。◆二科展は上野の東京都美術館で5月2日まで開催されています。永吉先生の作品の他数多くのアーティスト作品が皆さんのご来場をお待ちしております。会期終了間近ですが是非足をお運びください。